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IT業界における「エビデンス」の意味と重要性

「エビデンス」とは、「科学的根拠」という意味で、もともとは医学界で使われる用語でしたが、現在はIT業界でも良く使われるようになりました。

IT業界における「エビデンス」とは、結果を正しく残すための資料であり、ある試験を行った際、その結果が正しかったことを示す証拠となるものや、その根拠を表すものを残すことを意味します。

エビデンスに基づけば、プログラムやシステム上で問題が発生した場合に、その原因を調査することが容易になります。

IT分野のエビデンスの方法には、扱っている画面のイメージをコピー(キャプチャ)したり、データベースの中身を表示して資料に貼り付けたり記載したりすることなどが含まれます。

たいへん手間のかかる作業になりますが、トラブルが発生したときにさかのぼって原因を追究する手間と労力を考えると、あらかじめエビデンスを揃えておくことはきわめて重要であると言えるでしょう。

また、紙による書類を交わすことなくインターネットを通して買い物や、何かの契約を行った場合、企業側に残ったメールサーバやWebサーバ、ゲートログなどのさまざまなログもエビデンスといえます。

インターネット上のやり取りは、顧客側に残るエビデンスがないので、顧客側から情報の開示や説明を求められる機会が数多くあります。

企業側はログの他、使用しているプログラムやソフトのマニュアルなどを揃え、顧客から要請があった場合にすぐに開示できるよう準備しておく必要があるのです。

IT分野におけるエビデンスの重要性は、今後より一層高まることでしょう。