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医学分野におけるエビデンス研究の種類(ランダム化比較実験とコホート研究)

エビデンス(科学的根拠)を導き出す研究にはいくつかの種類があり、それによって得られるエビデンスレベルにも差があります。

まず、研究の対象をランダムによって2つのグループに分け、片方のグループは薬や看護、検査などの介入をする「実験群」、もう片方は何も行わない「対照群」とし、評価を実施する「ランダム化比較実験」があげられます。

次は、ある集団をコホートと呼び、その集団の中で生活環境、食生活の違い、喫煙や運動がどのように異なるかを調査し、その違いによってその後の経過を観察するという「コホート研究」という方法です。

「コホート研究」には「前向きコホート研究」と「後ろ向きコホート研究」があります。
前向きコホートは、ある集団の経過を観察する方法、後ろ向きコホートは過去の記録によって、集団の中での喫煙や運動、食生活などのイベント発生を見ていく方法です。

「症例対照研究」とは、後ろ向きコホート研究と似ており、ある病気にかかった患者の集団と、なるべく似たような環境、年齢、性別の病気にかかっていない集団を比較し、その集団が過去に、病気となる原因や状況にどれだけ当てはまっていたかを調べる方法です。

最後は、「記述的研究」という、患者に行った治療とその結果をデータにし、まとめて分析することによってエビデンスが得られる方法です。

最もエビデンスレベルが高いのは、ランダム化比較試験で、患者データに基づかない専門家の意見などは、極めてエビデンスレベルが低いと言えるでしょう。